平成22年度 日本臨床衛生検査技師会 
 
検査研究部門研修会 専門領域:病理



社団法人日本臨床衛生検査技師会平成22年度部門別研修会 病理
「薄切 Paraffin section cutting」に参加くださいました皆様へ


今回は全国研修会に参加くださいましてありがとうございました.

研修会の内容はいががでしたでしょうか?
また,動画によるプレゼンテーションはいかがでしたでしょうか.

今回の研修会は230名の参加者を得て行うことができました.
研修会離れといわれる昨今では,大変盛況な研修会となりました.また,基本技術に対する皆様方の関心や重要性を感じ,改めて開催してよかったと思った次第です.また,聴講に関して皆様方の大変熱心な姿勢に大変感激しおどろきました.運営に関しては未熟な点も多かったと思います.皆様方にご迷惑をおかけしたことや,もしも不快に感じるようなことがございましたら深謝いたします.これに懲りることなく今後とも多くの研修会に参加し自己研鑽をしていただきたく存じます.
 皆様方の今後のご健勝とご多幸をあらためて祈願いたします.

平成22年12月 小田原市立病院 磯崎 勝

  

テーマ

 

病理標本作製技術研修会 


 『薄 切 〜 PARAFFIN SECTION CUTTING 〜』 


 平成22年度の日本臨床衛生検査技師会 病理検査の全国研修会がみなと街神奈川県横浜市みなとみらい地区で開催されます.今回の研修会のテーマは「薄切」です.現在の病理検査において,プロフェッショナルな技術を要するものが少なくなっているのが現状です.しかしながら「薄切」は今なお高い技術が必要な仕事の一つであることは間違いありません.今回の研修会は,薄切について本気で考える一日を皆さんに提供したいと考えております.

 研修会の内容は,薄切に関する理論や技術,裏技などなど実務に役立つ内容の講演・発表を予定しています.また,初の試みとして薄切の薄切見学実習を開催します.詳細は,午前の部では薄切に関する理論を学び,午後からは,見学実習と全国からの参加者有志による薄切状況やノウハウを公開する発表会を予定しています
 全国からの参加者有志による講演では,薄切技術の地域性,各施設ごとの薄切方法の解説,特殊技法として大型切片作成,硬組織,日常の薄切を行う上での薄切裏技,PAM切片作製の施設間の実際や病理業務と薄切業務のフロー,精度管理に関することなどを提示していただく企画を計画しています.
 私たち企画者は,今回の研修会の内容が参加した皆様の施設の薄切方法と全国の他の施設の方法との対比が明確となるため,薄切に関する多くの技術や知識のヒントを得ることができると考えています.

 今回の研修会は,ビギナーからベテランまでを対象にして各々が満足がいく内容を目指しています.もちろん,薄切について本気で学ぶ楽しい1日にしたいと考えています.ぜひとも本研修会にご参加いただき日本全国の病理検査室に
「技術」のお土産をお持ち帰りいただければと考えています.
                                   開催担当責任者:磯崎 勝



期 日


平成22年12月11日 土曜日 9:15〜16:30


*会場の都合により,施設が開場する時間が9:00となっております.ご来場の際にはご注意ください.


会 場


はまぎんホール ヴィアマーレ
〒220-8611 横浜市西区みなとみらい3丁目1番1号 TEL 045-225-2171



内 容


 プログラム PDF

9:15- 受付開始
9:30- 開講式
9:40-
  講  演


 原理機構


『ミクロトームの科学』 
                大和光機工業株式会社

 技術検証

『薄切厚の測定・検証』 
             横浜市立大学 三井 秀昭

 技術実践

『ミクロトーム替刃の有効な使い方』 
                フェザー安全剃刀株式会社

 休憩中の講演

『コーティングスライドガラスの取り扱い』
                松浪硝子工業株式会社

 技術実践

『パラフィン標本作製時のしわ防止法』 
                新潟脳外科病院 平田 誠市

 薄切科学


『加湿・パラフィンの物性』
                小田原市立病院 磯崎 勝
-12:10
 自動化

『病理標本作製作業の軽減と効率化』
                 倉敷紡績株式会社 バイオメディカル部
12:10-
12:30-
 昼食
 実習
薄切機器の展示
薄切実演・実習(インストラクターによる実演)
12:50-
 見学実習


ミクロトームの使い方 紹介
 ○サクラファインテックジャパン株式会社
 ○大和光機株式会社
 ○ライカマイクロシステムズ株式会社
 ○株式会社マイクロ・エッヂ・インスツルメント

各社に薄切のデモンストレーションを行っていただき,それを見学します.見学実習は,各自がミクロトームを使って薄切するような実習ではなく,作業を見学する実習です.


13:40-
  [実践実技講演] 参加者有志による薄切技術の「技」や業務内容のご紹介

 このセッションは,普段みることのできない自分の施設以外の薄切技術を動画を含めて紹介していただいたり,アンケートなどのような集計による昨今の薄切事情を発表していいただく企画です.





【薄切技術技術 地 域・施 設】


[北海道]  独立行政法人国立病院機構 
         北海道がんセンター 東  学

     
『薄切は病理診断を変える!』
[要旨] 私達が普段行っている薄切は,病理診断に欠かすことのできない重要な技術です.薄切の結果が病理診断に及ぼす例を紹介します.併せて当院での工夫や北海道地域の薄切技術に関する本年の取り組みを紹介いたします.

[岩手県]  岩手医科大学附属病院 山田 範幸
     『よりきれいな標本作成のための薄切』

[要旨] 通常の病理業務の中で比較的薄切しづらいと思われる血液成分の多いブロック,厚い切片の作成,脱灰ブロック、甲状腺・子宮筋腫・足裏の皮膚のブロックの薄切について日頃行っている工夫を紹介したいと思います.

[茨城県] (株)日立製作所 日立総合病院 柳田 篤
『薄切業務のご紹介 <一般病院の一施設として>』
[要旨] 一般病院である当院において実際に行っている薄切業務について、診断しやすい標本を作るための工夫やインシデントをなくすための工夫を交えて紹介します。当院のレベルアップとともに他施設の参考となるよう、ご意見やご指導をお願い致します。

[石川県]  独立行政法人国立病院機構 
         金沢医療センター 玉野 裕子

[要旨] 金沢医療センターでの薄切状況や技術を発表します.(仮)

[大阪府] 日本病理学研究所 造酒 仁志
[要旨] 日本病理学研究所における薄切状況や技術を発表します.(仮)

[広島県] 広島大学病院 小川 勝成 
     『薄切しやすいブロック作製について考える』
[要旨] 薄切技術は替刃やミクロトームの性能だけではありません.パラフィンブロックの良し悪しも薄切に大きな影響を与えます.広島大学病院における薄切しやすいブロックへの取り組みについて発表します.


[熊本県] 熊本大学病院 石原 光浩
[要旨] 熊本大学病院での薄切および技術を発表します.(仮)



【硬組織の薄切技術】


[富山県] 市立砺波総合病院 田所 猛
    『かたいものを切る』
[要旨] 硬いもの(硬い皮膚,硬化した甲状腺など薄切に苦慮するもの)を薄切するための技術やヒントをお教えします.併せて大型切片作製に関しても発表します.


【大型切片の薄切技術


[神奈川県] 神奈川リハビリテーション病院 石山 宮子
    『大きいものを切る』

[要旨] 普段あまり経験することのない大型切片作製(脳)に関して,実際の手順を動画を含めて1例をご紹介します.


【PAM切片の作製 施設の状況・方法】

[神奈川県] 聖マリアンナ医科大学病院 草苅 宏有

[要旨] 当院におけるPAM切片の現状を発表します.併せて工夫やノウハウをお教えします.(仮)
 

[茨城県] 筑波大学付属病院 古屋 周一郎
[要旨] PAMを含む染色セットをどのように薄切するか当院の方法を紹介します.1枚のガラスにレベルを変えて3,4枚の切片をのせ、それをHE2枚、PAS1枚、PAM2枚、 MT1枚作る方法です.この方法は,PAMだけ薄く、まとめて数枚薄切しても他の染色と面が違っていたらだめだということから考案した方法です.



【薄切と業務(合理性)について考える】


[東京都] 株式会社エスアールエル 遠藤 史成
   『薄切の業務効率化と品質管理の一事例』

[要旨] 弊社における病理組織診の薄切業務の現状について、業務の効率化と品質管理(ミスを防ぐ)の観点からお話します。
 

[神奈川県] 東海大学付属病院 芹澤 昭彦
[要旨] 日常の病理業務における薄切作業のポジションを業務フローを交えてお話します.合理性や安全性を考えた病理業務の内容や組み立て方について発表します.


【精度管理(実態調査より)】


[神奈川県] 北里大学東病院 横澤 正志
[要旨] 神奈川県臨床衛生検査技師会病理研究班では県内の施設における薄切技術,使用器具などの詳細な調査を行っている.今回は,神奈川県における薄切の実態について発表します.(仮)

[宮城県] 石巻赤十字病院 菅原 勲 
[要旨] 切片の厚さをはじめとして薄切の精度管理に関するデータを発表します.また,それに基づく薄切に関する知見やノウハウを発表します.(仮) 



 本研修会は,全国の病理技術者を募って薄切における技法や工夫を参加者の皆様に知っていただくための研修会です.よって,標準的な薄切方法を位置づけたり,発表者の方法に対して意義を唱えるような会ではありません. 薄切技術の新しい知見を広げ,現状を知っていただくために用意した研修会です.


募集人員数

250名

受講料

7,000円 受講料には当日の昼食代や懇親会費等は含まれておりません
懇親会は研修会終了後別施設にて行います(実費)
懇親会は申込時に参加の有無の選択をお願いします

申込み方法


下記の方法にて申込んでください.
(申込みは終了しました)


 Webによる申込みはこちら

 FAXによる申込みは所定の申込用紙に記入のうえ下記まで


    申し込み用紙 PDF

[注意] 申込に関する注意事項 よく読んでお申込みください
WEBによる申込みの場合にはメールにて,FAXの場合のはFAXとメールにて
詳細を返信いたします.
申込み後は,必ずメールの確認をお願いします.もしも,メールが届かなかった場合には
問合せ先まで連絡してください.また下記PDFファイルを参照してください.
(参加者には同様のものがメールまたはFAXで送信されています)
参加申込みをされた方の参加費等の振込み先に関しまして(PDF)

[申込み・問合せ先]
〒250-0055 神奈川県小田原市久野46
小田原市立病院 病理診断・臨床検査科
磯崎 勝(イソザキ マサル)
TEL 0465(34)3175 内線3455
FAX 0465(34)3179



主 催

社団法人 日本臨床衛生検査技師会