@いんきんたむしとは・・・

 いんきんたむしは医学的に言うと「白癬」という病気で、白癬菌というカビの一種が陰のうや内股などの皮膚に寄生することによって発症する。

A主な症状

  • 比較的寄生しやすいのは、股やおしり、陰のうなどの湿っていてこすれやすいところ
  • 最初は丘疹(皮膚の表面に高くもりあがった吹き出物)や小さな膿疱(黄色く濁った粘液が入っている小さな水疱)ができる
  • しだいにそれらのできものが輪のようにならんで堤防状に盛り上がってくる
  • 体が温まってくるとむず痒さがが増す

B感染経路

  • いんきんたむしは猫などの動物からうつることもありますが、ほとんどは人から人へうつります。
     感染のほとんどは家族内の水虫の人からと思われますが、不特定多数の人が集まるスポ−ツセンタ−やホテルの浴場のこしかけとか洋式トイレなども感染源になります。
     いんきんたむしは、ウミを出しますから周りに患者がいればウミが付着している可能性も高まります。
  • いんきんたむしも他人に移ります。家族や、他人に移さないように充分に注意しましょう。タオルなどを共有する事は絶対に止めて、自分のタオルを用意しましょう。そして、タオルも熱湯などで滅菌処理して洗濯し、外に干して乾燥させるとよいでしょう。

C感染状況

  日本におけるいんきんたむし患者の推移

   季節的には夏が多いようです。これは、夏は、白癬菌が繁殖しやすいうえ、
   汗などで陰部が蒸れやすいためです。

 

D検査

  • いんきんたむしは、太股やお尻に特有の症状がでる場合が多いので簡単にわかります。
    病巣辺縁のまだ皮膚に付着している落屑を採取し、KOH溶液で角質を溶解し直接顕微鏡で隔壁を有する分岐性菌糸を分節胞子を観察する。
E治療法
いんきんたむし専用の軟膏を病院からもらって塗れば、1週間から10日ほどで治る。この病原菌は感染力はそれほど強くはないが再発しやすいので要注意。
アレルギー湿疹の場合にはステロイド剤を塗るのが一番なのですが、困ったことに、もしそれがいんきんたむし(もしくは併発)であった場合には、ステロイドは白癬菌大好物であることからいんきんたむしが悪化していきます。
いんきんたむし